
ハンナ
PG-13
Genre:
Action/Adventure,
Thriller,
Other
In Theaters:
2011-08-27 00:00:00.0
ハンナ(シアーシャ・ローナン)はプラチナブロンドの16歳の少女。北極に近いフィンランド森林地帯の人里離れた電灯もない小屋に、父エリック(エリック・バナ)と2人きりで住み、日々サバイバル能力を磨いている。ハンナは父に教わり、英語、ドイツ語、スペイン語、アラビア語もマスターしていた。
小屋にはラジオもテレビもなく、読める本は英語の百科事典とハンナが隠し持つグリム童話だけ。そのグリム童話の本には、若き日の母の写真が忍ばせてある。
父は一般的な情愛の念をハンナに見せず、もっぱらハンナのサバイバル能力を磨くのに専念していた。また偽の経歴や住所をすらすらと説明できるように繰り返し仕込む。ヘラジカを仕留めようと狩りに出たハンナは、心臓を矢で打ち抜けず「ごめんなさい」と瀕死のヘラジカに呟く。父はそんな彼女に容赦なく襲いかかり、油断の恐ろしさを教え「ヘラジカは自分で持ち帰れ」と言い捨てて冷たく立ち去る。ソリに乗せ、どうにかヘラジカの死体を小屋に持ち帰り、憐憫の情も見せずに黙々と皮を剥ぎ、肉を処理するハンナ。
「私の用意はできているわ」としきりとせがむハンナに、ある日、父は「この装置のスイッチを入れれば外界に出ていける」と教える。父が狩りに出ている間に、ハンナは決心して装置のスイッチを入れる。すると、米国CIAエージェントのマリッサ・ウィーグラー(ケイト・ブランシェット)がその信号に気づいた。
ハンナが装置を作動させたことを知った父は、髪を切り髭を剃り、スーツ姿で一人小屋を離れる。間もなく、ヘリコプターでCIAエージェント率いる一個小隊が小屋を襲った。2人の兵隊をたちまち片付けたハンナだが、彼らに囚われ、モロッコの砂漠の真っ只中の基地に拉致される。
基地で身体検査及びDNA検査を受けたハンナ。マリッサと名乗る女性エージェントが部屋を訪れた時、ハンナは泣きじゃくりながら彼女に抱きつく。しかし次の瞬間、エージェントはハンナに絶命させられていた。「魔女を殺した」と信じこむハンナ。背筋の凍る思いをするマリッサ。
ハンナは自分の身体検査レポートを入手し、追いすがる兵を次々と倒し、基地の外へと脱出した。だがそこはモロッコの一面の砂漠、荒野。偶然キャンピングカーで通りかかった米国人一家の娘、ソフィー(ジェシカ・バーデン)と彼女の弟に話しかけられたハンナは、彼らのキャンピングカーに忍びこみ、追っ手から逃れる。マラケシュでは古い宿の宿主の情けで、無料で泊めてもらう。生まれて初めて電灯、テレビ、扇風機、湯沸かし器に接してパニックに陥るハンナだった。マリッサはとあるショーパブを訪れ、旧知の仲のアイザックス(トム・ホランダー)という男に汚れ仕事を依頼する。報酬と引き換えに、アイザックスはそれを受け入れた。
ハンナとソフィー一家が立ち去った後に、追っ手のアイザックスら3人組が宿主を拷問し、ソフィー一家のキャンピングカーにハンナが忍びこんでいることを防犯カメラの映像で悟る。宿主を始末し、後を追うアイザックス達。
その頃、マリッサ・ウィーグラーはエリックの母の自宅に押し入り、彼の居所を脅して吐かせようとしていた。だが祖母はハンナの母の写真を見上げ「子供を育てたことはあるの? 何年も居所が解らず、ただ待つだけの日々の虚しさが、あなたに解る?」と毅然と言いのけ、情報提供をガンとして拒む。ハンナの母の写真と共に、エリックの母はマリッサの銃弾に眉間を撃ち抜かれ倒れた。
エリックは遠泳のあげく、海辺の宿に身を寄せる。そこには1枚のポストカードが届いていた。「魔女は死んだ」とだけ書かれたハンナからのメッセージに、安堵するエリック。
かつてマリッサと同じCIAエージェントだったエリックと、ハンナの母、そしてまだ幼児のハンナは、ある機関から車で逃走中に、立ちふさがったマリッサの銃弾で車が脱輪炎上、逃げ遅れたハンナの母がマリッサの3発の弾で殺されたのだった。今際の際に「あなたは永遠に、彼女を捕らえられないわ」と謎の言葉を呟いたハンナの母。以来、マリッサは繰り返しその言葉を思い出すのだった。
リゾートホテル内のプールサイドでソフィーと再会したハンナは、彼女に誘われるまま、ホテルで知り合った2人の青年と共に遠出し、ロマの歌と踊りに接し、また接吻のときめきも初めて味わう。だがハンナは今まで仕込まれてきたサバイバル能力で、反射的に相手を地面に押し倒し、制圧してしまうのだった。驚くソフィー。
「本当のあなたは誰なの? 友達だったら教えてよ。私はあなたが好きよ」と、同じベッドで問うソフィーに「私もあなたのことが好きよ。でも、だからこそどうしても言えないことがあるの」と告げるハンナ。
アイザックスら追っ手3人組は、ハンナとソフィー一家を尾行し続ける。ハンナもそれに気づいた。ソフィーの母レイチェル(オリヴィア・ウィリアムズ)が「道を間違えた」とキャンピングカーを止めた時、3人組が彼らを襲った。ハンナはソフィーに「絶対に私のことを追わないで」と念を押し、車から飛び出し敵の注意を引きつけようとする。貨物コンテナの間を、執拗に追って来る男達。ソフィーはハンナを心配して追って来て、彼女が追っ手の息の根を止めるのを目撃してしまい、パニックになって逃げ去る。ハンナは危機一髪、ヘドロの海に飛び込み難を逃れたが、ソフィー一家はマリッサと追っ手たちに囚われた。脅しと尋問の末、幼い弟が「ハンナはベルリンに行くって言ってたよ。グリムの家でパパに会うんだって」とマリッサに向かって吐いてしまう。
エリックは一足早くベルリンに到着していたが、待ち伏せていたエージェントたちに追われる。どうにか追っ手を倒し、ホテルに滞在していたマリッサを急襲するが、彼女に致命傷を負わせることができないまま逃走するのだった。
その頃、ハンナはついにベルリンに到着し、荒廃した遊園地内の「グリムの家」を訪れ、不思議な長髪の男に招き入れられていた。そこが、父のエリックが繰り返し彼女に覚えこませた住所だった。男は長年、彼女が訪れるのを待っていたと言い、ハンナの母は歌手だったと告げ、レコードを掛けてくれるが、そこにマリッサと追っ手たちが襲いかかる。ハンナは2階のベッド下に隠れ、追っ手が仇のマリッサであり、彼女がまだ生きていたことを悟る。さらに、マリッサの電話での会話によって、ハンナは自分がエリックの実子ではないのではないかと疑い出す。
グリムの家を何とか脱出し、インターネットカフェで遺伝子操作や過去に行われた生体実験、エリックの素性について調べたハンナは、エリックが自分の母の殺人犯とされていることを知る。またエリックの母の住所も知り、そのフラットを訪れ血溜まり、そして銃弾で割れた母の写真を発見する。そこにエリックが現れた。動揺したハンナは、エリックに「あなたは、私の父じゃないのね? 私は何なの?」と詰め寄る。
Director:
ジョー・ライト
Screenplay:
セス・ロックヘッド
,
デヴィッド・ファー
Studio:
Others
DVD Release:
2011-12-14 00:00:00.0
Tagline:
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